energy note

色々と勉強中なので備忘録として。

室内閉鎖型水耕栽培での失敗談

もともと興味があって始めた水耕栽培ですが、最初は小さいタッパーとかで野菜作ってて、面白くなってきて棚レベルで大きく栽培しよう!と思ったのが事の発端ですね。家庭で消費できるくらいの野菜ができたら最高!あわよくば売れれば最高!くらいのスタンスで始めました。元々農業だったり植物だったりに興味があったんですが、まぁ普通に最初からうまくいくわけはありませんね。
私の室内閉鎖型水耕栽培での失敗談を共有できればと思います。備忘録と、もし同じように設備を作りたいと思っている方の参考になれば。
よくよく考えるとこれまで密閉って表現してたけど、別に密閉しているわけではないから表現を改めよう。

  1. LEDの熱問題とペルチェ素子で気温はそんなに落とせない
  2. 虫も入ってくる(虫もカビも発生させたら大変)
  3. 換気問題


1.LEDの熱問題とペルチェ素子で気温はそんなに落とせない

そのままです。LEDの熱が閉鎖空間に長時間あると結構バカにできないくらいな熱量になってきます。室温が20度なくても平気で20度超えてきますし、夏なんかエアコン入ってないと30度超えで育つ野菜が限られてしまいます。発熱が少ないのが利点のLEDでこれはつらい。そのうえ電流制御していない点灯方式だと、
気温が上がって放熱が悪くなる→LEDのVfが下がる→流れる電流が増加→発熱量が増える→以下ループ
状態になり、状況が悪化します。定電流制御大事。(今現在はただDCDCコンバータに接続しているので電流制御を考えなければ)
パワーLEDみたいの使わないで小さなLEDをたくさんならべて面で光を稼ごうともしましたが、今は廃LED蛍光灯を改造してライトとして使っていてどうにかうごいています。
それを見越していて(甘く見ていて)、ペルチェ素子で冷やす機構も作りました。
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色々と資料を漁りながら雑な計算をしてまぁ空間的に1~2度くらいは下げられるのではないか、もしくは直接野菜に冷風を送ればどうにかなるのではないか、との目論見でしたが結果は全然ダメでした。
改善点はまだまだあるものの、原因はLEDの発熱が想像以上に大きかったことはもちろん、密閉度や発泡スチロールの断熱性能を見誤ったところかと思います。初めてこういう熱関係の工作をしたので、ちょっと雑なのも影響していますかね・・・伝熱機構にも問題があったかとは思います。0.21m^3くらいの空間を数℃冷やすには結構大きなペルチェ素子が必要そうです。
地味に大きな問題はペルチェの冷却側に付く水滴。これは野菜からの蒸散とエアレーションによる蒸発で湿度が上がるので、その影響が大きいです。冷却側ヒートシンクに水滴がついて大変です。
また、ペルチェ素子は結構電力を食います。元々コストの高い水耕栽培ですが、さらにコストが高くなってしまうため、ちょっと現実的ではないことも実感しました。大規模にできればエアコンで対応が可能ですが、こんな小規模レベルでエアコンは現実的ではありません。ZECはよ!
今後、両問題共に要検討です。

2.虫も入ってくる

閉鎖型ではありますが、熱問題のため少し隙間を空けてやっていたところ、まさかの虫にやられました。
energy-note.hatenablog.com
調べたところ、たぶん「アザミウマ」という虫なのか馬なのかよくわからないやつっぽいという。
energy-note.hatenablog.com
まさかのアブラムシにもやられました。
虫にやられないことを大きなメリットの一つだと思っていたのに、まさかやられるとは。という感じです。まぁほったらかしてたというのもあるかとは思いますが。網なり換気なり虫対策はやっておいて損はないと思います。
虫だけじゃなく菌にもやられました。一時期実験的に閉鎖させたままにしてたら湿度99%の室温25℃とかいう状態になっていて、一部補強としていれていたMDF材にびっしりカビがついていました。なおさら換気が必要だと実感しました。

3.換気問題

前記の2つにつながりますね。これは大事かなと実感しました。夏は特に問題になりそうです。
室内でしかも閉鎖的にやっているので、どうしても気温が高めになりがちです。
熱対策をどうするか考えて色々とコストのかからない方法を試したいとは思っていますが、効率よく冷やせない限り、厳しいでしょう。


色々と問題は出てきますが、またまとめたいと思います。
なんか、安い材料だけを使っていたらだめですね。MDFもそうですけど、予算ケチって逆に苦労している。アイディア次第なところも大きいですが、掃除しやすい材質や抗菌仕様だったり、利便性の高い棚にするなどある程度お金をかけたほうがあとで面倒なことになりにくいかもしれません。
あとこれはまだ検証もしていないし、ただの現状報告?になりますが、室内閉鎖型に限ったことではないかもしれませんが、24時間光にあてていたら育ちが悪くなる野菜もあるようですね。制御装置プログラムのバグがたくさんみつかって今は24時間点灯にしているのですが、なかなか育ちが悪いやつだったり、レタスに限っては葉先が枯れてきてしまっています。

(なんか、趣味→農業的になってきている気が・・・)