energy note

色々と勉強中なので備忘録として。

小電流電子負荷装置②

色々とつまづきながら製作しています。
前回の記事で書いた電子負荷装置の製作において、2つほど調整しながら解決した問題を(完全に解決策かわかりませんが・・・)記録しておきたいと思います。

一つ目が最初の記事でも書いた校正についてですが、いくつかの点を取って換算式を作っていましたが、これだとまだ精度が悪いことがわかりました。というのも、DACとOPアンプの組み合わせで、低電圧時の換算式と高電圧時の換算式が若干差があり、ちょっと指数関数気味に推移していたので、前回載せた方法だと誤差が大きくなることがわかりました。
そのため、低電圧時、中電圧時、高電圧時、に分けて換算式を作り、出力させることにしました。
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こちらがその参考画像です。
横軸にDACに指令値、縦軸に電流値を取るとおおざっぱですがこのようなグラフになりましたので、校正モードを作り、①~③の区画でそれぞれ換算式を用意してDACに指令値を送るようにしました。
仮に左側の点から点1、点2とします。Arduino ideのシリアルモニタからDACに直接数値を送るコードを書き、回路に電源と電流計をつないで、例えば点1が10µA、点2が30µAという目標電流値であれば、その数値に近くなるようにDACに送る数値を変えます。

a = (点2の時のDAC命令値-点1の時のDACの命令値)/(点2の目標電流値-点1の目標電流値);
b = 点2の時のDAC命令値-(a*点2の目標電流値);
set_dac_value = (a*set_current)+b;

y=ax+bの関係でそれぞれの区画の直線の式を求めて、例えば15µA流せ、とDACに出す命令値の場合、set_current=15みたいな形で入れるとset_dac_valueDACに送る数値が入ります。
これで結構精度は上がりました。
ガチの測定器の内部ではどのような処理をしているか勉強できていません・・・(トラ技specialとか読もうかなw)校正方法だったり、精度を上げるDAC、ADCのノウハウだったりがあるんだと思いますが、今後勉強してみたいと思います。

それからこの部分の問題解決は理解不足の部分が大きいですが、CCモードとCVモードを共存させるために、オペアンプの出力にダイオードを付けてFETのゲート部をプルアップしています。
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このプルアップ抵抗が1kΩを使用していたのですが、ある範囲の制御はできるけど、ある範囲を超えると飽和してしまう、という現象がありました。プルアップ抵抗を除去すると応答性が著しく悪くなり、指令値に落ち着くまでに数秒かかりました。そこで極端ですが、1MΩに変更したところ改善されました。まだまだ勉強が必要ですが、一つづつ解決しています。

我ながらちゃんと書けているか微妙。数年後に備忘録で見たときにどう思うんだろうこれ。