energy note

色々と勉強中なので備忘録として。

微生物燃料電池の実験

遊び程度ですが、数年ほど前からちょっとだけ微生物燃料電池MFC:Microbial Fuel Cell)の実験をしています。エナジーハーベスティング(環境発電)もそうですが、色々と遊ぶ幅を広げるために今、小電流電子負荷を作っていますw
www.at-s.com
gigazine.net
このようになんか最近話題になっていますよね。ちょっと前の記事だとこんな応用編も。
www.itmedia.co.jp
どこまできらびやかな技術なのか、研究していたわけではないのでわかりませんが。何といっても発電量が微量で、電圧も電流も少ないので扱いがむずかしいです。発電ではなく排水処理であったり底質改善だったりに利用する、という流れが大きいようです。
実験を始めたころはかなり性能が悪く、DCDCコンバータを通しても変換時の損失電力で発電電力のほとんどを使ってしまうもんだから出力なんてとれたもんじゃありませんでした。規模的に10cm×10cmくらいの面積で電解コンデンサに蓄電してようやくLEDが一瞬光らせられるくらいでしたね。常時点灯は厳しかったです。それでも微生物を使って発電ができるという不思議さにはまりました。



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お恥ずかしいので、実装している様子はちょこっとだけ・・・
カーボンフェルトを使ったりしているのですが、コストがめちゃくちゃ高いっす。現段階ではコストを回収するのは不可能です。まぁ趣味にコストを持ち出したら面白くないのですがね。。。
この電池、微生物を利用しているのでもちろんエサが必要で、それによっても発電量は変わる(みたい)し管理が必要だし、ほっておいたらコンタミしたのか腐らせてしまったこともありました。

構造はシンプルで、2枚の電極がメインの構造で水に浸かっており、有機物(エサ)の供給形態によっていろいろな形があるようです。シュワネラ属やジオバクター属の菌が発電に寄与していると言われていて、菌が電極にくっついていてそこで電子の移動をしているようです。
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(そこまで詳しい人間ではないので語るのはこの辺まで)
講演会などに参加して最前線で研究されている方々のお話を聞く会があり、ずっと面白そうな技術だなぁと思っていました。
ZECプロジェクトに使いたいので、部屋での発電に一役買ってくれると嬉しいのですが、現状で15cm×15cmくらいの大きさでピーク時でも大体250µWしか発電しません。(単純抵抗負荷に接続していて特性を取っていないので正味の出力はわかりません)この電池を10個つなげたら2mWほど取れる計算になりますが、仮に20日間同条件で稼働しているとして2mW×24h×20日、蓄電してようやく約1Whの電力になります。変換や蓄電の損失とか考えたらさらに減る・・・

とまぁ何かしら実験は進めていきたいと思います。うまく蓄電できるようになったら色々と遊べるように整備したいと思います。

あと周りや家族からは、「あいつは部屋で野菜作るだけでなくいよいよ変な菌を飼い始めたぞ」と冷たい目で見られるようになるので用法容量を正しく守りましょう。
※この記事を読んでの実験は自己責任です!変な菌が増殖して問題になっても私は責任は取りませんのであしからず!